”全く新しい商業施設” LECT(レクト)とはどんな場所なのか?

こんにちは。だんごファームです。

広島市西区商工センターにイズミが”全く新しい商業施設”と銘打ったLECT(レクト)がオープンしました。

LECTが建てられた場所は?

このLECTが建てられた場所は1989年に広島県内で開催された海と島の博覧会のメイン会場として使用された土地で、広島の中小企業が集まる「商工センター」の一角です。

博覧会終了後、メイン会場の一部は下水処理場が作られたりしましたが、会場跡地は20年来手つかずのまま。利用されると言えば植木市などのイベントや、サーカスくらいのものでした。

そんな海島博跡地を2013年に67億8000万円で落札したのが「ゆめタウン」などのショッピングセンターを展開する地場のスーパー、株式会社イズミです。

報道されていた予想落札価格の2倍で落札されたこと、そしてイズミが落札したことに、当時は驚きの声があがりました。

というのも、隣市とはいえ車で15分程度の距離に「ゆめタウン廿日市」の開業を予定していたため、イズミの落札は意外性を持って受け止められていたのです。

この土地をイズミがどうやって活用するのか?

地元では「物流センターとして使うつもりではないか?」とか、「プロセスセンターと店舗を併せ持つ業態にするのではないか?」など様々な噂がありましたが、発表されたのは今までにない新しい形態の商業施設を作るというものでした。

LECTの由来とアクセス方法など

名称の由来LECTとは

L ・・・ Living(住)

E ・・・ Eating (食)

C ・・・ Culture(文化)

T  ・・・ Town(街)

の頭文字を取ったもの。

レストランやフードコートなどはイズミが「食のゾーン」

関東などでホームセンターを多店舗展開するカインズが「住のゾーン」

豊富な書籍を新しいスタイルで展開するT-SITEが「知のゾーン」

として構成されています。

テーマは「毎日、行きたくなる。わざわざ行きたくなる」

自宅や職場に次ぐ第三の居場所(サードプレイス)を提供するとしています。

気になるアクセスですが、正直言ってJRからはかなり遠いのが実際のところです。

最寄りのJR新井口駅からでも徒歩20分程度はかかります。

ただし、早朝から夜間まで1日107便のシャトルバスが運行され、集客や従業員の確保については対策を打っています。

また、駐車場は3200台分を用意。

ゆめタウン廿日市の3400台には及ばないものの、ゆめタウン広島の2400台は大きく上回るだけの駐車台数を用意しています。

最終的には海田町から廿日市市地御前まで開通する予定の広島南道路の線上にあり、車でのアクセスとしては決して悪くない場所です。

LECTは「新しい価値」を提供できるか?

私はいわゆる”まちづくり”に関しては見識の無いずぶの素人なので、自分の仕事上多少関わりのある流通業界の視点で感じたことを書きます。

先述したようにイズミはここから車で15分程度の位置に2015年「ゆめタウン廿日市」をオープンさせました。そして、2008年にオープンした「ゆめタウン広島」からも近い距離です。

イズミは「ドミナント戦略」と言われる手法で、中国、九州地方に店舗を展開してきました。「ドミナント戦略」とは同一商圏に多店舗を展開し、その地域の占有率を上げて独占状態を目指すこと。「ゆめタウン広島」から程なくして「ゆめタウンみゆき」をオープンさせたり、「ゆめタウン」のすぐそばに食品スーパーの「ゆめマート」を作るのはその典型と言ってもいいでしょう。

この商工センターの場所も同じ手法に則るのであれば、「ゆめタウン」か「ゆめマート」だったのでしょうが、今回は「まったく新しい商業施設」と銘打ってLECTという新業態を作ってきました。

オープン予定のテナントリストや建物の作りから見えてくるのは、既存の店舗よりもアッパーな客層を狙った高級志向。「youme」のロゴマークにいつもの色を使わず、出来るだけゆめタウン色を排除しているのも、既存店舗とは違うという意思表示ではないでしょうか。

実際に、イズミの山西社長は「3世代がターゲットのゆめタウンとは違い、お酒を飲みながら趣味の本が読めるなど、自宅や職場とは違う心地の良い第3の居場所を提供したい」と語っています。

確かに広島にはいくつかの郊外型ショッピングセンターがありますが、大人が1日中じっくりいられるようなスペースは意外とありません。そういった意味では、決してオーバーストアではなく新たに需要を掘り起こせるだけの可能性はあるとも言えます。

「熱しやすく冷めやすい」と言われる広島人気質。新店舗のオープン時には人が殺到するのですが、それを継続できる店舗はほんのわずかです。

そんな広島で「新しい価値」の需要を生み出せるのでしょうか。

プレオープンに行ってきました

ついにプレオープンの日を迎えました。

早速行ってきましたので、取り急ぎレポートします。

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アルパークからの無料シャトルバスを利用したのですが、周辺道路はかなり混雑していました。しかし、暫くすると駐車場に入る車の混雑は解消されたようです。

何しろ臨時駐車場も含めると4,300台というかなりの収容力です。

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you me 食品館

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思ったよりも普通。

もっと特別な感じを想像していたのですが、いつものゆめタウン食品館のレイアウトです。その分安心して買い物が出来るとも言えます。

ただ、何しろ人が多かったのでじっくりとは見ることが出来ていません。

細部まで見ればバイヤーこだわりの商品などがあるのでしょう。

HIROSHIMA T -SITE

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先日オープンした蔦屋家電に比べると、ちゃんと本屋です(当たり前)。

スターバックスなどのコーヒーカフェや北野エースといった食品、雑貨屋が入っています。

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スターバックスの一人用テーブル席。

他と比べたわけではないので、あくまで個人的な印象ですが、カウンター席や一人席が多く取られているように感じました。

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「1人でゆっくり過ごせる場所」というコンセプトがこういったところにも出ているのかもしれません。

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このディスプレイは生で見ると圧巻。

蔦屋書店のアイキャッチになる場所です。

CAINZ

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広島初出店のCAINZ。

これも、ものすごく大雑把な印象ですが「緑のニトリ」という感じ。

広大な売場に電化製品から酒類まで大概の物をおいています。

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驚いたのは2Fのペットショップ売場。

専門店以上の品ぞろえで、ドッグランスペースまで用意されていました。

キッズスペース

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遊び場を取り囲むように子供服の店などが並んでいます。

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若い主婦層はしっかりとしたキッズスペースがあれば嬉しいでしょう。

建物周辺

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オープンテラス席。今からの季節は気持ちがいいでしょう。

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この建物全体に言えるのですが、緑の植物が多く取り入れられています。

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駐車場と道路の間にはこんな中庭もあります。

車で来る場合

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東方面(広島高速3号線)からは、わりとスムースに入れているように見えました。

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予想どおりともいえるのですが、メインの広島南道路は廿日市方面からの右折車で混雑していました。

廿日市方面からのアクセスはメインの広島南道路から右折せず、一本南側(中央市場の入り口がある道路)を通った方がスムースです。アルパークからのシャトルバスもこのルートを通っていましたから、ここからのアクセスが一番効率が良いのでしょう。

その他

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施設ガイドは2冊用意されていました。

グルメガイドの方がページが多いのが、レクトの特徴をよく表しているかと思います。

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中身はこんな感じ。

建物内にはとにかく飲食店・カフェが多いのが特徴。

歩けばカフェに当たります(笑)

オープン1ヶ月後の感想(2017年5月)

GWが過ぎてやや落ち着いたタイミングで再訪しました。

第一印象も、二度目の訪問も感じたのはフードコート飲食店の数の多さ。

ライバル店として目されるイオンモール府中のROJIダイニングがかなりの賑わいを見せていることからも、フードコートの高単価商品は需要があるのでしょう。イズミとしてもそこは狙った部分であると思います。

オープン直後なので、どこも大小の差はあれど賑わいを見せていました。しかしこれだけの数があれば、客数が落ち着いてきた後には飲食店同士のバッティングでやっていけない店舗もいくつか出てくるのではないかと思いますが、どうでしょうか。

T-SITEはエディオン蔦屋家電に比べれば、本屋らしい造りになっていますがそれでも通常の本屋とはかなり異なった斬新なディスプレイです。実は二回目の訪問では目的の本を探そうとしていたのですが、かなり時間がかかりました。やはり目的買いに行く場所というよりはよりは、新しい本を発見する場所と言った方がシックリ来ます。本好きあればキャッチコピー通り「毎日行きたくなる」かもしれません。T-SITEには隠れ家的な施設も多くあり、当分の間は新鮮な気持ちで楽しめるでしょう。

カインズについては品揃えの豊富さ、普段使い品のバリエーションなど見るものを飽きさせない要素があります。広島にはここしか入っていないので、他の施設に対するアドバンテージになり得るコンテンツといってもいいでしょう。

ただ、一つ気になるのは施設前の駐車場が限られている点。ホームセンターは大型の買い物が増えるため、車は少しでも近くに停めておきたいもの。運良く近くに停めれれば問題ありませんが、この点は少し気になるところです。

また、子供服売り場は充実していますが、それは赤ちゃんから小学校低学年くらいまでの子供服に限った部分です。既存SCのようなおもちゃ売り場があるわけではありませんし、家族連れで来店した際に小中高生が楽しめる場所があまり無く、この年代層については思い切って排除していると感じました。施設のコンセプトからするとそぐわないと思われるゲームセンターが入っているのがギリギリの妥協点なのでしょう。

イズミが掲げていた”全く新しい商業施設”というコンセプトはある程度体現出来ているように思います。ゆめタウン廿日市がすぐ近くにあるので、そことの住み分けが出来ていればイズミ全体としてはOKといった感じでしょうか。

全体的にやや大人向けの施設とも言えるレクト。

このチャレンジングな施設は広島の人に受け入れられるのか、秋口以降にその答えが出てくるはずなので、追って見ていきたいと思います。

オープン1年後の感想(2018年6月)

オープンから1年以上が経ったので少し感想を。

初見では「普通のゆめタウンと変わらない」と書いたイズミの食品売り場ですが、落ち着いてよく見ると普通の食品売り場には置いていない珍しい物があったり、バイヤーこだわりの逸品が販売されていたりと、他店との差別化されているように感じます。特に鮮魚や精肉は鮮度が良くて値段もそれほど高くないので(決して安いとも思いませんが…笑)、近隣に住んでいるなら一度は行ってみる価値がありますね。

専門店では1年経たずに撤退するテナントも出て来ました。特に飲食店が多いので客の奪い合いになってしまう部分はあるのでしょうし、T-SITEの奥まったテナントあたりは結構苦しいのではないかと思います。

そして何といっても、近隣に「ジアウトレット広島」がオープンしました。間違いなく影響はあると思いますが、若年層とファミリーを意識したジアウトレットとは若干客層も違うような気はするので、これからの打ち出し方次第では上手く住み分けできるのではないでしょうか。

【参考資料】2017年2月の様子

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実際に近づいてみると思った以上に横長な建物。

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立体駐車場へのスロープが見えます。

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この施設の主要3社「youme」「HIROSHIMA T-SITE」「CAINZ」のロゴ。

youmeは多店舗のいつもの色(濃いピンクみたいな)は使用せず、シンプルに白地。

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この日は駐車場工事の真っ最中でした。建物の外観はほぼ完成している様子。

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写真右がT-SITE、中央がyou me、左がCAINZ。

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CAINZはまだ足場が外装途中です。

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「(仮称)カインズ広島LECT店」と書かれているので正式な店名は変わるのかも。

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