DAZN(ダ・ゾーン)でJリーグはどう変わるのか?

2017.1.17追記

DAZNを手っ取り早くテレビで見る方法”を加筆しました。

(HDMIケーブルを使った方法、4K対応など) 

 来季のJリーグ中継はDAZNの独占配信が決定

2016年12月15日、スカパーが2017年シーズンのJリーグ中継の撤退を正式に表明した。「これまで通りスカパーは放送できるようにDAZNと交渉したが成立に至らなかった」とのことで、来シーズンからJリーグの有料放送はDAZNの一社供給となる。長年慣れ親しまれたスカパーからDAZNに放映権が映ることで、サポーターからは不安の声も多い。自分は今年の9月の発表直後からDAZNを契約していたので、実際に使った感想などを書いてみたい。

コンテンツ・価格について

自分が当初発表されていたもので一番楽しみにしていたのはF1だった。自分の環境の事を書くと、以前はスカパーが見れる環境にあったのだが、今年の初めに引越してしまったためスカパーを見れる環境になく、ケーブルテレビも導入はしていなかった。そのため、今年からCSのフジテレビネクストのみの放送になってしまったF1については見れる術が無かったのだ。そんな事情もあり、F1だけでもDAZNに契約する価値は自分的にはあった。

他にもMLB、海外サッカー、NBA、テニス、UFCからボウリングや馬術まで幅広いコンテンツが用意されている。おまけにNPBのDeNAベイスターズと広島カープまで加わった(ただし、カープは地元局の放映権の関係から広島では視聴できない)。これで1750円(税別)をどう捉えるか。自分はこの中で2つ以上視聴するものがあるなら元は取れると感じた。各種のインタビュー記事でパフオーム社は「手頃な価格で提供する」との考え方に基づいて価格を設定したとしている。

DAZNの率直な感想

コンテンツそのものは、それなりに魅力的なものを揃えていると思うが、実際に使っていくと不満な点もかなり出てくる。以下は率直な感想。

インターフェイスが使い辛い

トップページで見たいコンテンツを選ぶのだが、この画面が非常にわかりにくい。例えば”バイエルンミュンヘン”の試合を見たければ、まずはページの一番下までスクロールして「サッカー」を選び、さらには「トーナメント」(この表記がわかりにくい)で「ブンデスリーガ」を選択し「チーム/選手」のなかからようやく目的のバイエルンミュンヘンの試合が選択できる。目的のコンテンツを選ぶのに何度もクリックしなければいけないうえに、動作が重たくストレスが溜まる。そして一番やっかいなのはトップページDAZN一押しのコンテンツが勝手に再生されること。この点は早急に改善してほしい。

勝手にライブ中継に飛ばされる

ライブ中の動画についてはクリックすると強制的にリアルタイム中継から始まる(つまり、最初から見るのはマニュアルで操作する必要がある)のはかなり不満。中継の途中から見ると、いきなりネタバレ的な状況で冷めてしまうのは良くある話だ。

画質について

動画の質については、ほぼ問題ないのではないかと思う。一部の海外リーグでは粗過ぎてまともに視聴できないものもあるが、ストリーミングサービスとしてはこんなものだろう。最初は粗い画像でもしばらくすると画質が良くなるというストリーミングでよくあるパターンだ。Fire TV Stickを使えばテレビでも視聴できるようになる(こちらで紹介しています)。ただし、BSやCSのハイビジョン放送と比べるとかなり落ちる点は覚悟しておいた方が良いだろう。

Jリーグはどう変わる?

そして、来年度からは10年2100億円と言われる放映権料で獲得したJリーグがDAZNのコンテンツに加わる。この放映権については、以前「Jリーグ再建計画」を読んで、いかにJリーグが窮地に立たされているかは理解していたので、この契約金額はJリーグとしては素晴らしい成果だと思う。そして、この契約は長きにわたってJリーグを支えてきたスカパーとの決別も意味する

まず、プラットフォームがCS放送のスカパーでの放映から、スマホ・PCなどのネット配信へと替わる。この点について不安視する声も多いが、普及台数がスカパーよりも遥かに多いネットに替わることは悪い話ではないと思う。それなりに手間と費用が掛かるCS放送の設置無くして、クレジットカードの登録のみで簡単に見ることが出来る。間口は拡がったいう見方をしてもいいだろう。

ただし、これまでのPerform社のインタビュー記事から推測すると、Jリーグを特別視しているわけではなく、配信するスポーツコンテンツの一つとして位置付けているように思える。高騰を続けていると言われている世界のトップリーグの放映権料からすれば、Jリーグの10年2100億円という数字はそれほど高いわけでは無く、むしろPerform社からすれば安い買い物なのかもしれない。多彩なスポーツコンテンツを安く、多く提供することで加入者を増やせれば、採算として合うのだろう。

と、ここまではあくまで自分の憶測で書いてきたが、一つだけ現段階で確実に起こるだろうと断言できることがある。それは既存ファンの反発だ

既存のJリーグファンはスカパークオリティに慣れている。特に”Jリーグオンデマンド”については、開始当初から細かな改善を繰り返し、現在ではアーカイブも含めて細かな点まで網羅された最強のアプリだと言ってもいい。さすがに月額約3000円かかるだけの事はある。

しかし、DAZNにとってJリーグはコンテンツの一つだという考え方であると仮定すれば、このようなきめ細かいサービスは正直言ってあまり期待は出来ない。今まで当然のようにサービスの提供を受けていたJリーグファンからすれば、不満が溜まることになり、離脱する人も出てくるだろう。だが反対に他のコンテンツ目当てで入ったDAZNの加入者が新規でJリーグを見る機会は増えると予想される。それこそが、JリーグとPerform社の狙いなのだろう。

数か月前、自分はJリーグオンデマンドを解約してしまったそこで改めて感じたのは、本当にJリーグは自ら気に掛けなければ、日常生活で目にする事はほとんど無いということだ。だから、まずは露出を増やすというJリーグの考え方は理解できる。

ただしそれは「DAZNが加入者を数多く集めることが出来る」ということが大前提となる。加入者数を公表しているわけではないからどうしても憶測になってしまうが、ネット上の評判が著しくないことから、当初の見込み通りには加入者数は増えていないのではないだろうか。”離脱者数<新規客” が狙いだったはずなのに、このままでは“離脱者数>新規客”となる恐れもある。そうならないためにも、JリーグとDAZNは開幕までにプラットフォームの改善に全力で取り組む必要があると思うのだが、果たして開幕するまでにどれだけ変わるだろうか。

Jリーグ開幕まで残された時間はあと2ヶ月しかない。

DAZNを手っ取り早くテレビで見る方法

<2017.1.17 追記・修正>

ここからはオマケ。

「DAZN」で検索すると「視聴方法」「テレビ」と組み合わせている人が多いようです。需要がありそうなのでDAZNをテレビで見る方法をいくつか紹介します。

Fire stick TVを使って視聴する

使い方は簡単。Fire stick TV本体をテレビ裏のHDMI端子に差し込こむと画面上のセットアップが始まるので、画面の指示に従って入力するだけ。セットアップが終わったら、DAZNのアプリをダウンロードすることでテレビでDAZNが見れるようになります。

画質は普通に見る分には特に不満が出るものではないと思います(※個人の感想です)。

Amazonプライム会員になっていればプライムビデオも見放題なので、プライム会員であれば是非持っておきたいアイテムです。

Amazon Fire TVを使って視聴する

4Kに対応したテレビを持っている方はこちらも要検討。

現在のところDAZNは4K放送に対応していませんが、ゆくゆくは対応する予定とのこと。将来的なことを考えるとこの”Amazon Fire TV”を選ぶのもアリです。しかもこちらのほうが、Fire TV Stickよりも読み込みスピードが速く、ストレスなく使えます。

ただし、Fire TV Stickとの価格差は7,000円。Jリーグを見る為に11,980円を出すとなると少し躊躇するのも事実ですね。

 HDMIケーブルでPCと接続する

一番安上がりなのはこの方法。

お手持ちのPCとテレビを繋いで、本来はPCのディスプレーで見る映像を大画面のTVで見ることが出来るというもの。

ある意味一番原始的なやり方ですが、設定などが苦手な人はこれもアリかもしれません。

視聴方法のまとめとおススメ

Fire stick TVの便利さを知れば、いちいちケーブルでTVにつなぐのが非常に億劫になるはずです。特にamazon prime会員は豊富な映画やオリジナル番組が大画面で見れるので必須アイテム。価格と内容のバランスがいちばん取れているのはFire TV Stickでしょう。

…と言う風に「スマホだけじゃなくてTVでも見れますよー」と宣伝していけば、サポーターのDAZNに対する不安感も少しは解消するのでしょうが…。

記事中ではDAZNとJリーグに対して少し厳しいことを書きましたが、実はDAZNには結構期待しています。安価で様々なコンテンツを提供しようという姿勢は評価されていいと思うし、なんと言っても2ステージ制を導入せざるを得なかったJリーグを救ってくれたという面もあります。それでも苦言ばっかり書いてしまったのは、”Jリーグの1ファン”としての目線だったからかもしれません。長年の方式から変わることは誰でも不安に思うもの。DAZNの広報さんは大変だと思いますが、少しでも不安を払拭するために広報活動を頑張ってもらいたいですね。

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